診療科のご紹介


児童・思春期精神科

初診

児童・思春期精神科は、他の診療科とは初診の予約方法が異なります。
詳しくはこちらをご覧ください。

診療科のご紹介

3歳から18歳未満の子どもの、こころや行動の問題全般を対象として診療しています。

学童期・思春期は子ども/青年が家庭・学校・地域社会での様々な人との関わりの中で成長・発達する時期です。この大きな成長の時期に、いろいろの原因で心の問題を抱えることがあります。児童・思春期精神科はこれらの心の問題についての相談・診療を行う科です。ご家族や学校・地域のかかりつけ医の先生方と連携を取りながら問題解決のための診療を行って行きます。

当科の大きな特徴は、国内有数規模の児童・思春期精神科病棟を有する病院である事や多職種によるチーム医療です。外来・入院ともに心理士・精神保健福祉士・看護師・栄養士・医師が連携を取りながら治療に取り組み、特に入院治療は、病棟の多職種チームがそれぞれの視点で日々話し合いを行いながら治療を進めています。

児童・思春期の心の問題の解決には、生活状況のアセスメントと環境の調整、療育、各種の精神療法、親御さんへの支援が欠かせません。当科では日々新しい知見に基づく治療方法を提供すると共に、必要な場合には薬物治療も行います。

また、家庭での問題が大きくて治療が困難となっている場合には、入院による加療も可能です。

こんなお子さんが対象です

3歳から18歳未満の児童・思春期のあらゆる心の問題を対象とします。
具体的には以下のようなものがあります。

  • 元気がない・涙もろい・意欲がない・落ち込んでいる
  • 不安が強い
  • 一人でポツンとしている
  • 学校に行かない
  • 学校でいじめられて元気がなくなった・イライライしやすくなった・暴れるようになった
  • 落ち着きがない、授業中に立ち歩く
  • 注意散漫・不注意の度合いが激しい
  • こだわりが強い
  • 集団行動が苦手
  • パニックを起こしやすい
  • 乱暴・暴言や暴力がある
  • 喋らない(喋らなくなった)
  • ゲームやインターネットによる昼夜逆転
  • 睡眠障害(不眠)
  • 死にたい気持ちがある
  • 自分を傷つけてしまう
  • 特定のもの(事柄)を怖がる
  • 虐待から生じたこころの問題
  • 自分の行動の記憶がない
  • 幻が見える・聞こえる

他の診療科や関係機関での対応が適切と考えられる場合は、そちらでの相談をお勧めする事もあります。

外来治療

当院の外来治療の特徴は、トリアージシステムを導入している事です。緊急度の高い患者さんを、可能な限り早く受診していただくためのシステムです。加えて、日常生活は送れていても、気になる事があるといった、緊急性の高くない患者さんをお待たせしないように、トリアージに応じて受診枠を設定しています。

トリアージに応じて初診が終了したのちは、初診医師と相談して、必要時には入院治療を勧められたり、カウンセリング、幼児学童デイケア、思春期デイケアなど、当院内の医療資源のご紹介をさせていただく場合もあります。また当院での外来治療を継続するだけでなく、患者さんのご都合に合わせて、地元の病院や医療資源をご紹介することも可能です。いずれにしても、患者さん、ご家族と相談しながら外来治療を行っていきます。外来では前述のように外来デイケアを実施しています。

なお、18歳以上になりましたら、原則として成人向けの精神科サービスへの移行を推進しております。あらかじめご了承願います。また、急性期の診療が終了し症状が落ち着いた方については、できるだけ地域の医療機関でのフォローをお願いしております。

入院治療

病棟の内訳
2つのフロアにまたがる場所に7病棟、計202床の用意があります。各病棟には病状に応じて卓球やゲームができる広いプレールームや食堂があり、病棟間には春には花が咲き、皆で一緒にシャボン玉が飛ばせる広場もあります。義務教育中のお子さんには病状に応じて院内学級に通学するご案内もしています。

病棟種別 病棟数 
男女思春期急性期病棟(男子病棟+男女保護室2床) 1
男子思春期病棟 1
女子思春期病棟 2
男女思春期病棟 1
自閉症病棟 1
学童病棟 1

入院治療の概要

病棟治療チーム

各病棟には医師、看護師、心理士、精神保健福祉士が配属されており、他職種チームで診療にあたっています。心理士による心理テストや個別の心理面接を通じての種々な精神療法。精神保健福祉士による地域との調整や連絡。また精神科看護専門看護師も配置されており、これらのチームでご家族へのアドバイスや支援を行っています。

各病棟では週一回の多職種スタッフとの集団精神療法も行い、それぞれのお子さんに応じた個別・集団での作業療法も専門のスタッフと行っていただけます。
学童期のお子さんが入院する病棟には保育士が配属されています。

主な疾患と治療内容

1.自閉スペクトラム症(ASD)/注意欠如多動性障害(ADHD)/学習障害(LD)

神経発達の問題として診断をされる、これらのお子さんの治療では、各々のご本人の特性(困りごと)に合わせた対処の仕方や環境の調整が必要です。保護者の方々や学校の先生との連携もとりながら治療をすすめていきます。必要な場合には薬物治療も行います。 また、入院治療ではご本人に向けたソーシャルスキルトレーニング(SST)、ご家族に向けたペアレント・トレーニング、また看護師からTTAP(TEACCH Transition Assessment Profile)を用いたアセスメントと日常生活スキル向上のための治療やアドバイスを受けてもらうことも可能です。

2.ひきこもり

ひきこもりの問題を抱えたお子さんは欧米でも近年増えています。18歳未満のひきこもりに悩む方を対象に医師、看護師、心理専門職、ソーシャルワーカー、作業療法士などで構成されるチームアプローチによって、回復を支援します。最初は個室を利用していただき、無理のない範囲で対人交流を拡げ、慣れてきたら少しずつ病棟の日課やグループ活動にも参加してみましょう。不安や緊張が強い場合には、薬を服用していただくこともできます。今後の生活や進路について充分に話し合い、退院後、充実した生活が送れるように支援します。

3.摂食障害

摂食障害の治療では早期に発見し早期に治療をする事がとても大事であると言われています。
お子さんの体重が急に減った、痩せてきた場合には早めにご相談ください。
児童・思春期の摂食障害の患者さんに対しては、イギリスのNICEガイドラインやアメリカの精神医学会のガイドライン、オーストラリアのガイドラインなどで、家族を含む治療が有効であるとされています。
家族を含む摂食障害の心理療法であるFamily Based Therapy(摂食障害に焦点を当てた家族療法AN-FTとも呼ばれています)の有効性を示す論文が多く出されており、このことから当科では摂食障害のグループ治療プログラム「アプリコットの会(摂食障害向けご本人向け・家族向け集団療法)」を多職種チームで行っています。子ども向けのプログラムは入院患者さん向けですが、家族向けのプログラムは外来通院中の方も参加できます。
この多職種チームのメンバーの多くが、Family Based Therapyのトレーニングを受けて治療を提供しています。またいくつかの新しい治療の試みや研究をイギリスの研究者とも連携を取りながら行っています。

4.不安障害・恐怖症・強迫性障害

近年、児童・思春期精神科におけるアメリカの研究者を中心に子供の不安に対する研究が数多く発表されており、問題の解決には、ご家族や周囲の協力の必要性や、認知行動療法などの精神療法・グループ療法も有効と言われています。他の病名との並存も多いと言われており、これら専門的な精神療法と薬物療法を合わせて治療しています。

5.気分障害・うつ病

気分の落ち込みや食欲低下、不眠、激しい気分の揺れや、普段と違う興奮状態が続く、といった症状があります。お子さんのこれらの症状は診断が難しいことも多く、他の病名と併存している場合もあるため、まずは専門家による診断が大切であると言われています。精神療法や薬物療法を行います。生活環境を整える必要がある場合も多く、症状が強い場合には入院による加療も行っています。

6.統合失調症

他の人には聞こえない声や音が聞こえたり、姿が見えたりするような陽性症状や、ちょっとみるとうつ病と間違えてしまうような、意欲の低下や引きこもりという陰性症状が混在する疾患です。
治療には神経の伝達物質の活動異常を修正するための薬物治療がとても重要になります。ご本人にあった薬物治療を早期に始めることの大切さも知られており、近年多くの新しいお薬が開発され、副作用の少ない治療が工夫されています。
薬物療法と並行して精神療法、生活指導、リハビリテーションが行われます。急性期の症状が強い場合には入院加療も可能です。ご相談ください。

セカンドオピニオン

ご予約方法はこちらをご覧ください

診療実績

29年度
20歳未満新来患者主診断
747名
第1位 広汎性発達障害 (248名)
第2位 多動性障害 (120名)
第3位 適応障害 (95名)
第4位 気分障害(31名)
第5位 摂食障害(30名)

スタッフの紹介

   
氏名 役職 専門分野 主な資格等
田中 哲
(たなか さとし)
副院長
児童思春期精神医学、
虐待の臨床
精神保健指定医、
日本精神神経学会科専門医
大倉 勇史
(おおくら たけし)
部長
診療科責任者
児童思春期精神医学、
精神生理学
精神保健指定医
森野 百合子
(もりの ゆりこ)
医長
児童思春期精神医学、
家族療法
精神保健指定医、日本精神神経学会専門医、英国心理療法協会公認家族療法士、英国児童思春期精神科専門医、英国精神科専門医
島内 智子
(しまのうち ともこ)
医長
児童思春期精神医学 精神保健指定医、
日本精神神経学会専門医
冨永 卓男
(とみなが たくお)
医長
児童思春期精神医学 精神保健指定医
藤本 あみか
(ふじもと あみか)
医員
児童思春期
精神医学
精神保健指定医
上薗 礼
(うえぞの あきら)
医員
児童思春期
精神医学
精神保健指定医
山口 葉月
(やまぐち はつき)
医員
児童思春期
精神医学
精神保健指定医
長沢 祟
(ながさわ たかし)
医員
児童思春期精神医学 精神保健指定医
上原 陽子
(うえはら ようこ)
医員
児童思春期精神医学 精神保健指定医
岡 琢哉
(おか たくや)
医員 児童思春期精神医学 精神保健指定医、
日本精神神経学会専門医
岡田 優
(おかだ ゆう)
医員 児童思春期精神医学 精神保健指定医、
日本精神神経学会専門医
横山 貴和子
(よこやま きわこ)
医員 児童思春期精神医学
近藤 直司
(こんどう なおじ)
非常勤 児童思春期精神医学、
精神療法
精神保健指定医、
日本精神神経学会専門医
高梨 愛子
(たかなし あいこ)
非常勤 児童思春期精神医学 精神保健指定医
鈴木 洋一
(すずき よういち)
非常勤 児童思春期精神医学 精神保健指定医
河嶌 貴子
(かわしま たかこ)
非常勤 児童思春期精神医学 精神保健指定医
戸田 裕喜
(とだ ゆき)
非常勤 児童思春期精神医学 精神保健指定医、
日本精神神経学会専門医
遠藤 大輔
(えんどう だいすけ)
非常勤 児童思春期精神医学
荻野 和雄
(おぎの かずお)
非常勤 児童思春期精神医学 精神保健指定医

このページの一番上へ戻る