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感染症科

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概要

 感染症科は、1)感染症の診療、2)感染制御と予防3)抗微生物薬の適正使用プログラム、4)微生物検査の診断、5)感染症教育、6)感染症研究を行います。感染症は、主に細菌、ウイルス、真菌(カビ)、寄生虫などの微生物が感染することによって生じる病気です。 特に子どもは、感染症にかかることが多く、小児のあらゆる分野で問題となり、他の病気と違って感染症は周囲にうつることで拡がっていくという特徴もあります。 感染症の適切な診断、治療、そして予防に関して、世界標準の感染症診療を行います。 豊富な経験をもとに、診断や治療が難しい感染症、免疫が弱い子どもの感染症、海外で罹患してくる感染症、稀な感染症などを診療します。 病院内の全ての診療科や部署と連携して、ベストな感染症診療を提供します。 院内で感染症が拡がらないように感染対策や予防にも組織的な取り組み、サーベイランス、職員教育も行っています。 感染症の治療で使用される薬も適正に使用されるように病院全体に感染症の専門家が介入しています。 必要がないのに感染症の薬を使用したり、不適正に使用したりすると、薬剤耐性といって薬が効かなくなる問題が生じるからです。 診断のための検査も微生物の遺伝子検査を含め、感度の良い最先端の技術を導入しています。 感染症に関するあらゆる側面の教育を院内外で、医療者や一般の方を対象に行い、啓発にも努めています。 また医学の発展に貢献して、より良い医療を子ども達が受けられるように、研究にも力をいれています。

診療内容

目標

 感染症の診断、治療、予防に関する診療に関して、最適な医療を行います。病院内の感染対策や抗微生物薬の適正使用を行い、質の高い安全な医療環境を整備することに努めます。

特色

1 世界標準の感染症診療

重症の病気、免疫が弱くなる病気では、感染症の診断が難しく、治療も高度な専門知識が必要となります。集中治療や血液腫瘍の治療を行うチームとは、常に連携をして、診療のサポートを行っています。それ以外のあらゆる診療科からも、感染症に関する診療アドバイスを行って併診することで、チーム医療による質の高い感染症診療を提供しています。

主な疾患

髄膜炎脳炎脳膿瘍、重症肺炎、肺膿瘍、腹部感染症、複雑尿路感染症、腎膿瘍、 関節炎骨髄炎感染性心内膜炎、敗血症、肝炎、反復性皮膚感染、リンパ節炎、 多剤耐性菌感染症医療器具関連感染症、先天性感染症、 A型肝炎B型肝炎C型肝炎、免疫不全感染症、臓器移植後感染症、外傷後感染症、 HIV感染、不明熱、非定型抗酸菌感染症、真菌感染症、性感染症、輸入感染症、 寄生虫感染症など。

2 感染制御と予防

 感染症はうつることで人の間で拡がっていく病気です。医療を安全に受けてもらうために病院の中で感染症が拡がるリスクをゼロにすることができませんが、最小限にする必要があります。感染対策では、感染が生じにくい業務のシステムを作り、感染が起きても早期に気付くことができるサーベイランスを行い、起きた感染をできるだけ速やかに収束させます。あらかじめ予防できることは可能な限り行います。病院の職員は、ワクチンによる予防接種や抗体価の確認を行い、麻疹、風疹、おたふくかぜ、水痘、B型肝炎、百日咳菌、インフルエンザウイルスなどのワクチン接種を義務付けています。職員から患者さんに感染するリスクを少なくします。また入院してくる患者さん同志で感染を拡げないように、各ワクチンの接種を強く推奨しています。

3 抗微生物薬の適正使用プログラム

 当院では、感染症の治療で使用する薬である抗微生物薬を適正に使用するように組織的な介入を行っています。全ての薬剤の使用量はモニターされていて、広域と呼ばれる多くの菌に作用する薬剤は、許可がないと処方できない体制になっています。また使用した場合も使用終了まで監査を行っています。少しでも薬剤耐性の微生物を増やさないことで、未来の子ども達にも安心した医療を提供できることを目指しています。

一般の方向け
医療者の方向け
啓発用のリーフレットとポスター(ご自由にお使いください)

4 微生物検査の診断

 感染症の診断では、感染を起こしている微生物を突き止めることが治療方針を決める上で重要です。感染症の専門家が診療にあたることで、最適の検査方法を用いて、確実な診断を行います。

5 感染症教育

 医師や医療スタッフに対して、定期的に感染症教育を行い、当院の感染症診療や感染対策の能力向上に寄与します。院外対象のセミナーなども開催し、医療関係者や一般の方への普及啓発も行います。また日本小児感染症学会の教育施設、日本環境感染症学会の教育施設であり、国内外からの臨床研修も受けています。

感染症科の紹介および医学生・医師の見学・研修について

見学・研修のお問い合わせは、下記のファイルをご参照ください。

6 感染症研究

 医学の発展に貢献することで、競争的な研究費を取得し、より良い医療を提供するために積極的に研究を行います。臨床研究支援センターとも連携し、新しい薬や診断薬の開発や承認にも協力します。

外来について

 毎週水曜と金曜の午後が外来日になります。緊急の場合は、主治医から感染症科の医師にご相談頂ければ、ご相談に応じます。

こんな症状のお子さんが対象です。

 感染症の診断、治療、予防などあらゆる側面について診療を行います。主に下記のようなことに対して、専門家として診療にあたります。またセカンドオピニオンもお受けしています。

  • 重症感染症や薬剤耐性菌感染症
  • 診断や治療に苦慮されている感染症
  • まれな感染症
  • 先天性感染症(トキソプラズマ、サイトメガロウイルスなど)
  • B型肝炎やC型肝炎などのウイルス性肝炎
  • HIV感染症
  • 海外から持ち込まれた感染症
  • 繰り返す感染症の原因検索

診療実績

平成30年度実績
コンサルテーション件数 1163件

主な業績

2019年度論文

舟越優ほか エンテロウイルスD68による呼吸器感染症
Pediatrics International, 2019 Enterovirus D68 respiratory infection in a children's hospital in Japan in 2015

森川和彦ほか 水痘とおたふくかぜのワクチン接種率の変遷
Pediatrics International, 2019 Trend in the rate of varicella and mumps vaccination in children under age three years in a tertiary children's hospital in Japan

福岡かほるほか 世界56か国の小児における抗菌薬の使用調査
Lancet Global Health, 2019 Use of the WHO Access, Watch, and Reserve classification to define patterns of hospital antibiotic use (AWaRe): an analysis of paediatric survey data from 56 countries

宇田和宏ほか リウマチ熱におけるPR延長
QJM, 2019 Prolonged PR interval in a patient with acute rheumatic fever

2019年度受賞

Society for Healthcare Epidemiology of America, International Ambassador, 福岡かほる

Pediatric International, Best Reviewer Award, 堀越裕歩

2018年度論文

明神翔太ほか 高度耐性の非定型抗酸菌による慢性中耳炎
International Journal of Infectious Diseases, 2018 Chronic Otitis Media Caused by Mycobacterium abscessus spp. massiliense Treated by Tigecycline in a 10 year-old-child

福岡かほるほか PICUにおけるカテーテル関連尿路感染症
Pediatric Critical Care Medicine, Longer Duration of Urinary Catheterization Increases Catheter-Associated Urinary Tract Infection in PICU

相澤悠太ほか PICUにおける抗菌薬の適正使用プログラム
Journal of the Pediatric Infectious Diseases Society, 2018 Antimicrobial stewardship program in a pediatric intensive care unit

荒木孝太郎ほか ESBL産生腸内細菌の尿路感染症へのセフメタゾール治療
Pediatrics International, 2019 Cefmetazole for ESBL-producing Enterobacteriaceae in Pediatric Pyelonephritis

友邊雄太郎ほか 極低出生体重児に白色皮膚病変を呈した真菌感染
Arch Dis Child Fetal Neonatal Ed, 2019 White chalky dermatitis in a very preterm neonate with fungal infection

伊藤健太ほか 汚染された給茶機によるメタロβラクタマーゼ産生腸内細菌のアウトブレイク
Infection Control and Hospital Epidemiology, 2018 A metallo-beta-lactamase producing Enterobacteriaceae outbreak from a contaminated tea dispenser at a children's hospital in Japan

本論文の報道 米国の感染症サイト Healio Infectious Diseases in children 2019年1月8日配信

相澤悠太ほか 全国の小児病院の多剤耐性グラム陰性桿菌菌血症
Pediatric Infectious Diseases Journal, 2019 Multidrug-Resistant Gram-Negative Bacterial Bloodstream Infections in Children's Hospitals in Japan, 2010-2017

村井健美ほか NICUにおけるUSA300のMRSA感染の検討
International Journal of Infectious Diseases, 2018 Comparison of USA300 with non-USA300 methicillin-resistant Staphylococcus aureus in a neonatal intensive care unit

宇田和宏ほか 国内の小児の抗菌薬処方の最適化のターゲットの検討
Japanese Journal of Infectious Diseases, 2018 Targets for optimizing oral antibiotic prescriptions for pediatric outpatients in Japan

2018年度受賞

Pediatric International, Best Reviewer Award 堀越裕歩

2017年度論文

堀越裕歩ほか 同胞面会とウイルス感染症
Pediatric International, 2017 Sibling visitations and viral infections in the neonatal intensive care unit

泊弘毅ほか 循環式風呂による乳児レジオネラ肺炎
Pediatric Infectious Diseases Journal, 2017
The First Case of Infantile Legionella Pneumonia after Bathing in Reheated and Reused Water

堀越裕歩ほか 血液腫瘍および造血幹細胞移植病棟における抗微生物薬の適正使用プログラム(院長賞)
Pediatric Infectious Diseases Journal, 2017
The North Wind and the Sun: Pediatric Antimicrobial Stewardship Program Combining Restrictive and Persuasive Approaches in Hematology-Oncology Ward and Hematopoietic Stem Cell Transplant Unit

堀越裕歩ほか 長期的な抗微生物薬適正使用プログラムによる耐性菌削減と死亡率減少効果
International Journal of Infectious Diseases, vol.21, 69-73, 2017
Sustained pediatric antimicrobial stewardship program with consultation to infectious diseases reduced carbapenem resistance and infection-related mortality

本論文の報道 米国の感染症サイト Contagion Live 2017年10月16日配信

古市美穂子ほか S anginosus groupによる小児の感染症
Journal of Infection and Chemotherapy, 2017
Sites of infection associated with Streptococcus anginosus group among children

2017年度受賞

Society for Healthcare Epidemiology of America, International Ambassador,堀越裕歩

Pediatric International, Best Reviewer Award 堀越裕歩

日本小児科学会雑誌 優秀査読者 相澤悠太

日本小児感染症学会 ポスター賞 ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群から分離した黄色ブドウ球菌の細菌学的検討 荒木孝太郎

日本小児感染症学会 ポスター賞 侵襲性溶連菌感染症のemm型分析 大北恵子

小児集中治療ワークショップ 最優秀賞 相澤悠太

日本化学療法学会東日本支部総会合同学会 支部長賞 諏訪淳一(薬剤科)

東京都表彰 業務改善 抗菌薬の適正使用 ASP委員会

2016年度論文

古市美穂子ほか 多施設小児病院におけるGBS感染とペニシリン感受性(院長賞)
Research and Reports in Neonatology, Vol.6, p51-54, 2016
The microbiological characteristics of group B streptococcus at Japanese pediatric hospitals

堀越裕歩ほか 小児病院のおける電子カルテ入力制限を用いた抗菌薬の許可制
Journal of Infection and Chemotherapy, vol.22, p532-535, 2016
Impact of computerized pre-authorization of broad spectrum antibiotics in Pseudomonas aeruginosa at a children's hospital in Japan

豊福明和ほか 無ガンマグロブリン血症におけるヘリコバクター菌血症
Journal of Infection and Chemotherapy, vol.22, p704-706, 2016
Helicobacter cinaedi bacteremia resulting from antimicrobial resistance acquired during treatment for X-linked agammaglobulinemia

岸部峻ほか 過粘稠型クレブシエラ菌による化膿性関節炎
Pediatric International, vol.58, p382-385, 2016
Pediatric hypervirulent Klebsiella pneumoniae septic arthritis

2016年度受賞

Pediatric International, Best Reviewer Award 堀越裕歩

日本小児感染症学会 ポスター賞 肺炎球菌結合型ワクチン導入後の侵襲性肺炎球菌感染症の血清型 有山雄太

日本新生児成育医学会 優秀賞 日本の新生児医療における多剤耐性グラム陰性桿菌の疾病負荷 山中崇之

スタッフ紹介

氏名 福岡 かほる(ふくおか かほる)
役職 医員
診療科責任者
免疫科兼務
専門分野・得意分野・
研究分野
小児感染症
感染対策
主な資格等 日本小児科学会専門医
日本小児感染症学会認定暫定指導医
Infection Control Doctor(感染制御医師)
Certificate in Travel Health
氏名 荒木 孝太郎(あらき こうたろう)
役職 医員
免疫科兼務
臨床試験科兼務
専門分野・得意分野・
研究分野
小児感染症
渡航医学
主な資格等 日本小児科学会専門医・小児科認定指導医
日本小児感染症学会認定暫定指導医
Infection Control Doctor(感染制御医師)
Certificate in Travel Health
氏名 宇田 和宏(うだ かずひろ)
役職 非常勤
(厚労科学研究フェロー)
専門分野・得意分野・
研究分野
小児感染症
薬剤耐性対策
主な資格等 日本小児科学会専門医
日本小児感染症学会認定暫定指導医
Infection Control Doctor(感染制御医師)
氏名 舟越 葉那子(ふなこし はなこ)
役職 クリニカルフェロー
専門分野・得意分野・
研究分野
小児感染症
TDM
主な資格等 日本小児科学会専門医
氏名 米田 立(よねだ りゅう)
役職 サブスペシャリティレジデント
専門分野・得意分野・
研究分野
小児感染症
疫学
主な資格等 日本小児科学会専門医
氏名 石井 翔(いしい しょう)
役職 サブスペシャリティレジデント
専門分野・得意分野・
研究分野
小児感染症
主な資格等
氏名 大北 恵子(おおきた けいこ)
役職 サブスペシャリティレジデント
専門分野・得意分野・
研究分野
小児感染症
主な資格等
氏名 寺田 有佑(てらだ ゆうすけ)
役職 サブスペシャリティレジデント
専門分野・得意分野・
研究分野
小児感染症
主な資格等 日本小児科学会専門医・小児科認定指導医
氏名 曽根田 京子(そねだ きょうこ)
役職 サブスペシャリティレジデント
専門分野・得意分野・
研究分野
小児感染症
主な資格等 日本小児科学会専門医
氏名 曳野 圭子(ひきの けいこ)
役職 非常勤(月1)
専門分野・得意分野・
研究分野
臨床薬理
主な資格等 日本小児科学会専門医

医療機関の先生方へ

感染症でお困りの症例であれば、ご紹介をお受けいたします。

ご紹介の際には、ご家族に紹介状を発行していただき、予約センターより感染症科の外来の予約をお取りください。
毎週水曜の午後と金曜の午後が外来日です。
緊急のときは
直接、感染症科の医師まで電話でご連絡ください。 また外来通院中、入院中の患者さんで感染症の治療に苦慮しているなどのご相談もお受けします。

感染症科の紹介および医学生・医師の見学・研修について

見学・研修のお問い合わせについては、下記ファイルをご参照ください。