松沢病院について

2014.09.16

Vol.01新谷昌宏副院長

―――まずは、お名前・ご所属など、基本情報をお願いします。

新谷昌宏副院長(以下、新谷):新谷昌宏(しんたに まさひろ)、精神科に所属しています。実は松沢は二回目の勤務になります。医師になりたてのころ、昭和54年(1979年)10月から昭和56年3月までの間、常勤医師として勤務していました。専門分野は精神科一般と、精神病理です。僕が所属していた学部には、精神生化学と精神生理学、精神病理学の3つのゼミがあり、その一つに入ったわけです。

―――基本的なことをお伺いしますが、精神生理学と精神病理学はどのような違いがありますか?

新谷:精神生理学は脳などの機能を研究する分野です。精神病理学は、心理学や哲学などと関連した研究分野です。


―――ありがとうございます。精神病理学を学ぶことや、精神科の医師になろうと思ったきっかけは何ですか。

新谷:若い頃医者になろうと強く思ったことはないんだよね。何かを強くおもうとか、こだわるってことがあまりない。高校生の時、進路選択でなんとなく。でも、(精神医学に)興味があったからかなあ。今思うと、(精神科の医師に)向いていたんだと思います。

―――どのような時に向いていたと感じますか?

新谷:やっぱり、患者さんとの対応で、「気が楽になった」とか、そんな姿を見る時少し実感します。患者さんの状態が落ち着いて、表情が明るくなっていくのを見ているときが、一番うれしいですね。自分の状態が悪い時をわかってくれる他人は少ないから。患者さんがつらいことをわかってくれて、アドバイスをしてくれるのが医者だと思う。それが患者さんの救いになると思います。

―――先ほど、医師になったのは進路選択時になんとなく、というお話でしたが、小さいころの夢はありましたか?

新谷:あまりなかったなあ。昔からこだわりがないというか、勝負事も嫌い。小さいころ、伝記とか偉人伝とかをいろいろ読んでたんだけど、ああいうところに描かれる人はみんなとても苦労してるのね。そんな大変な思いをするくらいなら、偉い人にならなくていいやって。(笑)

―――ありがとうございます。ここからは、先生のプライベートについてお伺いしていきます。まず、お休みの日の過ごし方を教えてください。

新谷:何にもしてない。(笑)疲れをとっています。本を読んだり、パソコンをいじったりしています。

―――どのような本を読まれるんですか?

新谷:やっぱり精神科に関連する本を読むことが多いね。精神医学、哲学、精神とか人の心理に関連したものとか。

―――ご趣味はありますか?休日は疲れを取る、とのことですから、何か文科系のご趣味でしょうか。

新谷:あまり動くことはやらないです。齋藤院長は運動するのがお好きみたいだし、樫山副院長は剣道でしょう?僕は(動かなくても)いいかなって。(笑)読書や、テレビで映画を観ていることが多いですね。この前は、テレビで三島由紀夫の『金閣寺』を題材にした映画を二本やっていて、『炎上』と『金閣寺』ってやつなんだけど、おもしろかったです。

―――好きな食べ物と、嫌いな食べ物を教えてください。

新谷:何事にもあんまりこだわりがないから、特別好きなものっていうのはあまりない。大体好き嫌いなく食べられるんだけど、納豆だけは嫌い。僕は山口県の出身で、小学二年生までは山口県の宇部市というところにいたんだけど、関西の方では納豆=甘納豆のことで、あまり食べる習慣がなかったの。なのに、(小学二年生以降)東京へ来てから、納豆を出されて。(納豆の)見かけも食べ方も嫌い。(笑)(箸で納豆をかき混ぜる動作をしながら)

―――僕も嫌いです。ねばっとした感じが。

新谷:そうだよねえ。納豆だけは食べられない。

―――普段はどのようなものを召し上がるんですか?

新谷:僕ね、朝ご飯は食べないの。満腹感っていうのがあまり好きじゃないんだよね。かといって、空腹なのもいやだけど(笑)。夜は晩酌とつまみくらいで、あまり食べない。昼は、恐妻弁当(笑)。朝と晩をあまり食べないから、ちゃんと食べるのって昼くらいなんだよね。だから、(奥様が)ここぞとばかりに食べろ!ってたくさんつめてくるの。ごはんとかぎゅうぎゅうにつめて。あまり好きじゃないブロッコリーとかトマトも入れてくるし。

―――栄養バランスを考えてくださる、素敵な奥様ですね。ちなみに、お酒やおつまみはどのようなものがお好きですか?

新谷:お酒は何でも好きだけど、晩酌ではビールが多いね。おつまみはあっさりしたものが好き。魚とか、山口県は海に面していて魚を食べるのが多かった。

―――お魚とか、日本酒に合いますよね。

新谷:お酒よく飲むの?(笑)今、女性のほうが日本酒とかよく知っているよね。看護師さんとか、(お酒などが)おいしいお店をよく知ってる。

―――新谷先生は、おすすめのお店はありますか?

新谷:覚えてない。あまりこだわりがない。執着するのがあまり好きではなくて。いつも(一緒に行く)人についていく。「ここがおいしいんだよ」って言われたら、そこに行くし。自分から(特定の)お店に行くことはあまりないなあ。

―――1日の楽しみも、やはり晩酌ですか?

新谷:晩酌も楽しみではあるけど、仕事だって楽しいですよ。

―――お仕事は、臨床(患者さんと接する仕事)と、副院長としての仕事のどちらが楽しいですか?

新谷:臨床も楽しいけれど、副院長としての仕事も大事だと思っていますよ。皆さんみたいな若い人が力を発揮できるよう、環境を整えるのが僕の仕事だと思っています。若い人をね、育てていこうと。一方で、僕が最初に松沢病院に来たとき、30年以上前から、ずっと診ている患者さんもいる。

―――それだけ長い患者さんがいるというのも、精神科ならではですね。

新谷:外科とかみたいに、手術すれば治る、ってものではないからね。

―――本日は貴重なお時間、ありがとうございました。最後に、何か一言お願いします。

新谷:「ちょっと困ったな」というくらいの時から来ていただける病院になればよいなと思っています。ちょっと眠れないとか、いらいらするだとか、診察したら即お薬処方、とはならないので。気楽に相談に来てほしいです。以前(1回目の勤務時)から比べたら、建物も明るくきれいになったし、静かで環境もいいし、とても来やすくなったと思います。この前の公開講座でも、たくさんの方に来ていただきましたし。昔は、入るのも、近づくのすらいやだ、なんて声もあったように思います。敷居の低い、皆が気兼ねなく、気楽に相談に来られる病院にしていきたいなと思います。