事業案内 組織の概要


平成22年度 病院会計当初予算の概要

平成22年度病院会計当初予算は、総額1,884億1,800万円(対前年度比4.0%減)を計上しています。平成13年に策定した「都立病院改革マスタープラン」と、その具体的内容を明らかにした「第二次都立病院改革実行プログラム」(平成20年1月策定)を実現するための様々な施策を盛り込んでいます。
主なものは、次のとおりです。

1 医療を担う人材の育成と資質の向上

(1)東京医師アカデミーの運営

高水準で専門性の高い総合診療基盤に支えられた行政的医療を適正に都民に提供していくためには、次代を担う若手医師の確保・育成体制を構築することが急務です。そのため、従来の専門臨床研修を充実させて新たな研修体系を構築し、指導体制の充実等を図った上で、20年4月に東京医師アカデミーを開講しました。
指導・研修体制を一層充実させ、臨床を重視した患者さん本位の医療を提供できる質の高い若手医師を育成するための経費として約41億2,022万円を計上しました。

(2)都立病院の看護人材育成制度の再構築

看護職員のキャリア開発を支援する仕組を再構築することで、質の高い看護職員の確保、育成及び定着を図るための経費として約4,626万円を計上しました。

(3)人材の育成・確保

医療の高度化・専門化が進む中、都立病院が良質な医療を提供し安定的な運営を継続していくためには、優秀な人材の育成・確保が不可欠です。
院内保育の充実や医療クラークの導入拡大等による医師の業務負担軽減を図るなど、働きやすい勤務環境を整備するとともに、看護師採用活動の強化や各種研修事業の充実等により人材の育成・確保するための経費として約7億6,195万円を計上しました。

2 医療の質の向上と患者サービスの充実強化

(1)少子化対策

安全・安心に子どもを産み育てることができる医療体制の整備を目的として、22年3月に開設した小児総合医療センターにおいて、子育てに優しい環境づくりのための施策に取り組むための経費として約432万円を計上しました。

(2)がん医療対策の推進

都立総合病院において、院内がん登録を実施し、正確ながんの実態把握を通じて、都のがん対策を一層推進していきます。
都道府県がん診療連携拠点病院である駒込病院においては、都内の各拠点病院に加えて、22年度から新たに都認定病院(10病院)の院内がん登録の収集、分析及び評価を実施するための経費として、約4,106万円を計上しました。

(3)都立・公社病院等のネットワーク機能強化

多摩地域における小児病院移転後の小児医療体制を確保するため、小児総合医療センターと北多摩北部及び八王子地域の中核病院との連携を充実強化します。
また、医療環境が著しく変化する中で、都立病院間、都立病院と公社病院や地域の医療機関との連携を推進し、診療情報の共有化や医療機能、医療資源を相互利用することで、効率的に医療サービスを提供するための経費として、約2億1,584千円を計上しました。

(4)医療安全管理対策の充実強化

都民の医療に対する信頼を確保し、「安心できる医療」を強力に推進するため、医療安全管理体制の充実・強化に取り組んでいくための経費として、約823万円を計上しました。

(5)省エネルギー対策等の推進

都立病院においては、「地球温暖化対策都庁プラン」などに基づき、エネルギーを消費する設備の運用管理の改善や高効率設備などの省エネルギー対策を実施し、温室効果ガス排出量の縮減を図り、地球温暖化防止を行ってきました。引き続き、都のカーボンマイナス都市づくり推進本部において決定された「都有施設省エネ・再エネ導入指針」等に基づき、省エネルギー改修工事や熱源設備の効率運転等を行うとともに、すき間空間を効率的に活用した緑化を進めます。また、地球温暖化対策計画書制度の改正に伴い、登録機関による排出量の検証を実施します。これらの経費として約8,059万円を計上しました。

3 再編整備と医療機能の強化

(1)多摩総合医療センター、小児総合医療センターの医療機能の強化

老朽化が著しい府中病院を、東京ER、精神科救急医療、結核医療等、複数のセンター的機能を有する「多摩総合医療センター」として整備しました。
また、清瀬小児病院、八王子小児病院及び梅ケ丘病院を統合し、小児医療に関し、「こころ」から「からだ」に至る総合的で高度・専門的な医療を提供する病院として、「小児総合医療センター」を「多摩総合医療センター」に隣接して整備し、都における小児医療の拠点として充実を図っていきます。
事業手法はPFI手法を導入しており、22年3月より運営を開始しました。22年度においては、このための経費として、約434億8,322万円を計上しました。

(2)がん・感染症医療センター(仮称)の整備

老朽化が著しい駒込病院を全面改修し、「がん・感染症医療センター(仮称)」として整備します。
事業手法はPFIを導入しており、21年度においてSPCによる業務運営が開始しました。22年度は引き続き病院改修工事等を行います。このための経費として、約288億5,637万円を計上しました。

(3)精神医療センター(仮称)の整備

老朽化が著しい松沢病院を改築し、急性期精神科医療を中心に、精神科救急医療、精神科身体合併症医療、薬物依存等の精神科特殊医療など、一般の精神科病院では対応困難な専門性の高い精神疾患に対応する「精神医療センター(仮称)」として整備します。
事業手法はPFIを導入しており、22年度は、新館の建設工事等を引き続き行うとともに、平成22年3月に開設した医療観察法に基づく病棟を運営します。これらのための経費として約81億8,474万円を計上しました。

4 災害対策・感染症対策の強化

(1)新型インフルエンザ等感染症対策

新型インフルエンザの世界的流行の可能性や社会的関心の高まりを受け、「都立病院新型インフルエンザ対策委員会」を設置し、各都立病院における施設整備、医療資器材の備蓄に関する方針等を検討し、決定しました。
22年度においては、21年度からの「医療資器材等整備3ヵ年計画」に基づき、パンデミック期に必要とされる医療体制を整備するため、医療資器材の整備、抗インフルエンザ薬の確保等の経費として約1億6,914万円を計上しました。

(2)災害対策の充実

災害時において、発災直後の迅速な対応や関連機関との連携等、都立病院が十分な医療機能を果たすため、都立病院の医療危機管理体制の整備を行います。
また、災害時におけるライフラインの確保や初動体制の強化を図り、職員の研修及び訓練により、災害対応力のある人材を育成します。これらの経費として、約13億7,086万円を計上しました。

5 IT化の推進と情報セキュリティ対策の強化

(1)電子カルテの導入等

機器の保守期間終了及びソフトウェア安定性の確保のため、電子カルテシステムの更新等を行うための経費として、約10億3,778万円を計上しました。

(2)情報セキュリティ対策の強化

技術の進歩や人々の意識の変化により、情報セキュリティ上のリスクは常に変動しています。都立病院では、患者さんの個人情報など重要な情報を多数取り扱っているため、個人情報保護対策等の不断の見直しを行い、強固な情報セキュリティ環境を構築します。このための経費として約1億6,104万円を計上しました。


患者規模

(1) 入院

区分 平成22年度
(365日)
平成21年度
(365日)
増減
普通 病床数(床) 3,769 3,769 0
予算規模 1日(人) 3,338 3,470 -132
年延(人) 1,218,370 1,251,478 -33,108
精神 病床数(床) 1,095 1,107 -12
予算規模 1日(人) 967 997 -30
年延(人) 352,955 361,172 -8,217
結核 病床数(床) 60 86 -26
予算規模 1日(人) 45 64 -19
年延(人) 16,425 22,368 -5,943
感染症 病床数(床) 40 20 20
予算規模 1日(人) 2 2 0
年延(人) 730 730 0
合計 病床数(床) 4,964 4,982 -18
予算規模 1日(人) 4,352 4,533 -181
年延(人) 1,588,480 1,635,748 -47,268

(2) 外来

区分 平成22年度
(294日)
平成21年度
(293日)
増減
普通 予算規模 1日(人) 6,605 6,354 251
年延(人) 1,941,870 1,860,431 81,439
精神 予算規模 1日(人) 550 540 10
年延(人) 161,700 156,550 5,150
結核 予算規模 1日(人) 30 29 1
年延(人) 8,820 8,588 232
合計 予算規模 1日(人) 7,185 6,923 262
年延(人) 2,112,390 2,025,569 86,821