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都立病院だより 第7号

平成18年7月発行

東京発 医療改革

診療案内システム(大塚病院)
診療案内システム(大塚病院)

大塚病院では、5月から外来を受診する患者様を受付番号で診察室へご案内する診療案内システムを導入しました。それぞれの診療科の窓口やホール、食堂に患者様の受付番号を表示する液晶モニターを設置しています。モニターには、診察の順番や担当医師ごとの待ち時間の状況、病院からのお知らせを掲示し、わかりやすい受診案内を目指しています。


特集:後発医薬品

医療費を抑え、患者さんの薬代負担軽減につながる後発医薬品(ジェネリック医薬品)を知っていますか?今後、普及が期待されている後発医薬品についてご紹介します。

薬の種類

新薬 後発医薬品価格
 

薬には、医師から処方されるものと一般に購入できるものとの2種類があります。医師に処方せんを書いてもらい購入する薬を「医療用医薬品(処方薬)」といい、医師からの処方せんなしに薬局・薬店で購入できる薬を「一般用医薬品(大衆薬)」といいます。
製薬会社は、長年の調査研究、動物での試験、ヒトでの臨床試験など様々な審査を経て治療薬を開発します。新しく開発された治療薬は、一定期間、独占的に製造・販売できる権利が与えられ保護されます。このような新薬の特許期間が切れた後に、同じ成分を使い製造・販売される薬を後発医薬品といいます。
新薬は、製薬会社が十数年の開発期間と数百億円の経費をかけて開発されるため価格が非常に高くなります。一方、後発医薬品は、新薬と同じ有効成分で効能・効果、用法・用量が同じでありながら、研究開発費が少なく済むため、新薬と比べて低価格で提供できます。後発医薬品の価格は新薬の約2割から7割です。ただ、特許が切れた新薬のすべてに後発医薬品があるわけではありません。患者数が少ない希少疾病の治療薬には後発医薬品がない場合がありますが、全体で約6割の品目に後発医薬品があります。

新薬と後発医薬品の薬代の比較
【高血圧症の例】
錠剤イメージ
 

高血圧症の代表的な薬を1日1回2錠1年間服用した場合

薬代の比較新薬後発医薬品
薬価72.9円51.0円
1年間健保・国保(3割負担)15,965円11,169円
老人保険(2割負担)10,643円7,446円
老人保険(1割負担)5,321円3,723円

※薬価は薬によって異なります。
※表の金額は薬価のみを計算した場合です。小数点以下切捨て。

後発医薬品の安全性は?

価格が安い分、品質は大丈夫なのか、安全性に問題はないのかと不安を抱く方もいるかもしれませんが、後発医薬品も厚生労働省の厳しい基準をクリアしていますので、医師または薬剤師の指示の下で適正に使用すれば安全です。すべての医薬品は、品質や有効性、安全性を確保するために、薬事法によって様々な許認可事項が定められています。開発・研究・流通の各段階も同様で、後発医薬品についてもこれらの規制を遵守しています。

どうすれば処方されますか

薬局イメージ
 

医師が薬を処方する際、製薬会社がつけた商品名をもとに処方する「商品名処方」と薬の成分名(一般名ともいいます)で表示した「一般名処方」の2つの方法があります。商品名処方では、薬局は指定された商品名の薬しか出すことはできません。一方、一般名処方の場合は、有効成分名が同じであれば新薬でも後発医薬品でもいいわけです。このように後発医薬品は、薬の有効成分である一般名(ジェネリックネーム)で処方されることからジェネリック医薬品とも呼ばれます。一般名処方を行えば、患者さんがご自分で後発医薬品を選ぶことができます。
ただし、薬局によっては複数の薬を置いていない場合もありますし、同じ成分の薬でも製薬会社により製造方法や価格が異なることがあります。
処方する医師や薬局の薬剤師によく相談してください。

錠剤イメージ
 

厚生労働省では、平成14年4月から、医療費抑制の観点から後発医薬品の普及促進策を進めており、平成18年4月からは、医師が処方せんに新薬の商品名を書いても、後発医薬品への変更が可能という欄に医師のサインがあれば後発医薬品を出せるようになりました。
都立病院でも、患者さんの薬代の自己負担の軽減につながることから、処方する薬によっては、新薬だけでなく後発医薬品も採用しています。今後も、医療の安全を確認しながら、後発医薬品の使用促進に取り組んでいきます。


都立病院は、看護師の育成に協力しています

毎年、看護学生たちが都立病院での看護実習に参加しているのにお気づきでしょうか。看護を学ぶ大学や専門学校のカリキュラムには、看護実習が含まれています。都立病院では、これらの学校に対して看護実習の場を提供し、将来の看護師の育成に協力しています。
いま看護師が不足していると言われていますが、都立病院では、これからも都民の皆様に安全で安心できる質の高い医療サービスを提供できるよう、人材の確保・育成に努めてまいりますので、皆様のご理解をよろしくお願いいたします。