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都立病院だより 第6号

平成18年3月発行

東京発 医療改革

駒込病院医療情報・相談室
駒込病院医療情報・相談室

駒込病院では、2月15日から患者・家族の皆様にご利用いただける「医療情報・相談室」を開設しました。医療に関する情報を提供するほか、専門の看護師によるご相談を受けることができます。
利用時間:午前9時~午後5時(土日祝は休館)

  • 図書、ビデオ、DVDの閲覧
  • インターネットの利用(パソコンの持込み可)
  • コピー・FAXサービス(有料)
  • 文京区図書館提供図書の貸出(入院患者向け)

特集:メタボリックシンドローム

メタボリックシンドロームという言葉を聞いたことがありますか?今回は、生活習慣病を予防する上で注目を浴びているメタボリックシンドロームについて紹介します。

【メタボリックシンドロームとは】

内蔵脂肪の蓄積により、「肥満症」「糖尿病」「高脂血症」「高血圧症」などの病気が引き起こされた状態をメタボリックシンドロームといいます。

いま、なぜメタボリックシンドロームが注目されているのでしょうか?

危険因子の数と心疾患のリスク
危険因子の数と心疾患のリスク

「肥満症」「糖尿病」「高脂血症」「高血圧症」などは生活習慣病と呼ばれています。これらの生活習慣病が複数重なると、自覚症状もほとんどないままに、徐々に動脈硬化が進行し、心筋梗塞などの心臓病や脳梗塞などの脳血管障害を引き起こす危険が高まります。これらの病気は、軽症であっても重複することで動脈硬化の進行がより早まっていきます。
調査によると、生活習慣病の兆候である危険因子(肥満、高血圧、高血糖、中性脂肪血症、高コレステロール血症)を、軽症でも2つ持つ人は、全く持たない人に比べて、心臓病の発症のリスクが約10倍、3つ以上持つ人は、リスクが約30倍にもなることがわかっています。
生活習慣病は、これまで発病原因がそれぞれ異なると考えられていましたが、研究が進むなかで、内臓脂肪が蓄積した肥満が犯人と考えられるようになってきました。内蔵脂肪の蓄積により、これらの様々な病気が引き起こされた状態をメタボリックシンドロームといいます。
メタボリックシンドロームという考えが誕生したのは、生活習慣病によって進行する心筋梗塞や脳梗塞を未然に防止するためです。厚生労働省では、これからの健康診断について、メタボリックシンドロームの予防に重点をおく方針を明らかにしています。


どのような診断基準ですか?

肥満イメージ
 

これまで日本人にあったメタボリックシンドロームの診断基準はありませんでしたが、平成17年4月、日本独自のメタボリックシンドロームの診断基準が発表されました。診断基準では、内臓脂肪の蓄積が必須項目とされ、へそまわりが男性では85㎝以上、女性では90㎝以上というものです。この数値は、お腹を輪切りにした写真を撮ったときに内臓につく脂肪の面積が男女とも100平方㎝以上になる目安です。男性より女性の方が5㎝太いのは、同じウエストサイズでも女性の方が皮下脂肪が蓄積していることが多いためです。
これに加えて、脂質、血圧、血糖の3つの項目のうち2つ以上が当てはまればメタボリックシンドロームと診断されます。これらの項目は定期健康診断で測定する数値ですので、測定したウエストサイズと健診結果とを組み合わせて確認することができます。

メタボリックシンドロームの診断基準
必須項目
ウエスト周囲径(内臓脂肪蓄積)計測方法
男性 85㎝以上
女性 90㎝以上
立ったまま、軽く息を吐いた状態でへそまわりを測る

+1~3の項目のうち2つ以上

選択項目
  1. 脂質: 中性脂肪値 150㎎/dl以上 かつ/または HDLコレステロール値 40㎎/dl未満
  2. 血圧: 最大血圧130mmhg以上 かつ/または 最小血圧85mmhg以上
  3. 血糖: 空腹時血糖値110㎎/dl以上

(平成17年4月メタボリックシンドローム診断基準検討委員会の発表資料より抜粋)

予防と改善のために

メタボリックシンドロームは生活習慣が密接に関係しています。生活習慣を改善することで内臓脂肪を減らしメタボリックシンドロームを予防することができます。

メタボリックシンドロームを予防する10か条
  1. 食べすぎに注意して、適正体重に近づける。
  2. 間食や寝る前の夜食は太る原因なので避ける。
  3. 1日3食規則正しく食事をとる。
  4. 野菜・海草・豆類を取り入れバランスの良い食事を心がける。
  5. 食塩の多い食品は避け、味付けも薄味にする。
  6. 脂肪を控えた食事を心がける。
  7. お酒は量を控える。週に1~2日は休肝日に。
  8. 自分に適した運動を毎日続ける。
  9. たばこはやめる。
  10. 睡眠・休養をとり、ストレスをためないようにする。

役立つ情報のご紹介

食事療法のページ
食事療法のページ

では、具体的には、どのような食事が望ましいのでしょうか。また、注意すべき生活習慣にはどのようなことがあるのでしょうか。病院経営本部ホームページでは、生活習慣病である「糖尿病」「高血圧症」「高脂血症」「肥満症」に関する食事療法のポイントや日常生活の注意について、それぞれ詳しく紹介しています。生活習慣改善に役立つ食事療法のページをぜひご覧ください。
(アドレス:http://www.byouin.metro.tokyo.jpから「食事療法」をクリックして下さい。)


4月1日から都立荏原病院の運営を財団法人東京都保健医療公社に移管します。

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