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都立病院だより 第52号

平成29年9月発行

平成29年10月2日(月)から、神経病院に「東京都多摩難病相談・支援室」を開設します。

 神経病院は、昭和55年に開設された神経・筋疾患、中でも神経・筋難病の専門病院であり、高度で専門的な医療を提供しています。神経・筋難病は療養期間が長期にわたることが多いため、しばしば在宅でのケアが必要になります。増加が続く難病患者さんに充実した在宅ケアを提供するには、かかりつけ医など地域全体で支えていく体制が必要なため、神経病院では訪問診療・訪問看護の提供に加え、地域の医療機関や療養関係機関との間に支援ネットワークを構築する地域療養支援にも力を入れています。
 この度、10月2日(月)から、新たに神経病院内に「東京都多摩難病相談・支援室」を開設することとなりました。都民等からの難病に関する相談や問合せに対し、電話、面談等により療養生活上、日常生活上の相談や各種公的手続等に対する支援、情報の提供等を行うとともに、難病就労相談として面接相談やハローワークへの出張相談なども実施します。
 「東京都難病相談・支援センター(文京区本郷)」、「東京都難病ピア相談室(渋谷区広尾)」とも連携しながら、神経病院の高度な専門性を活かした取組を行っていきます。

 多摩地区にお住まいの方は、お気軽にご相談ください。

 

【相談内容】(開設は平成29年10月2日(月)です。)
難病療養相談、難病就労相談(電話及び面接)
相談受付:平日午前10時から午後4時まで
電話番号:042-323-5880(直通)
※来所による相談は、事前に予約が必要です。
※「東京都多摩難病相談・支援室」は、「難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)」に規定する「難病相談支援センター事業」として位置づけられています。
事業内容等については、下記ホームページをご覧ください。
【参考】東京都難病相談・支援センターホームページ
http://www.tokyo-nanbyou-shien-yi.jp/

 

多摩総合医療センターでは、がん診療連携拠点病院として地域イベントに協力しています。

 8月19日(土)にルミエール府中で「ひと・生活・医療」フェスタ2017が開催されました。このイベントは、多摩地域在住の方を対象に、医療や介護を身近に感じ、理解を深めていただけるよう、3年前から実施されている体験型イベントで、当院はがん診療連携拠点病院として協力しています。当日は、子供も楽しめる「医療・介護」の職場体験やクイズラリー、健康測定、ミニ講演など35の企画を実施し、約600人の方が来場する盛況となりました。普段健康に対する関心が高い方でも、がんや緩和ケアの話はなかなか身近ではなく「勉強になった」といった声や、「健康寿命を延ばし充実した社会生活が送れるよう若い頃から健康に気をつかっていきたい」といった意見が寄せられました。また、もともとは接点のなかった医療関係者や団体等がフェスタの運営を通じて交流することができたため、とても有意義なイベントになりました。

都立病院公開講座、緩和ケアイベントのお知らせ

【大塚病院】

■緩和ケアイベント
●伝えよう早期からの緩和ケア
10月11日(水) 10時から12時まで 都立大塚病院地下1階ホール
問:03-3941-3211 緩和ケア認定看護師
※参加無料・予約不要

■都立病院公開講座
●涙のはなし
~目の渇き(ドライアイ)などで悩んでいませんか?~
10月13日(金) 11時から11時30分まで 都立大塚病院地下1階ホール
※参加無料・予約不要

●ライフステージに合わせた糖尿病治療
~高齢者糖尿病の管理~
10月21日(土) 14時から15時30分まで 文京区立千石図書館
※参加無料・要予約 予約連絡先:03-3946-7748(9/15(金)から予約開始)
●慢性疼痛で最も困っている部位 それは「腰痛」です。
11月21日(火) 11時から11時30分まで 都立大塚病院地下1階ホール
※参加無料・予約不要

 

【小児総合医療センター】

■都立病院公開講座
●子どものためのスキンケアと発達障害
「アレルギー講座 知って安心!楽しいスキンケア」
「自閉所スペクトラムについて-三つ組の特性を中心に-」
10月28日(土) 13時から15時まで 
都立小児総合医療センター 1階講堂フォレスト
問:042-300-5111(代) 内線3195(医療連携)
※先着150名 (託児については要予約*先着20名)
●子どものがんを考える(仮)
11月5日(日) 13時から17時まで
新宿NSビル30階NSスカイカンファレンス 
問:042-300-5111(代) 内線3195(医療連携)
定員150名
*主催:福祉保健局・東京都小児がん診療連携協議会(小児総合医療センター/事務局)

 

【駒込病院】

■緩和ケアイベント
●知ってもらいたい!緩和ケア
10月11日(水) 10時から15まで 都立駒込病院 本館3階 患者サロン
問:03-3823-2101 内線2133
※予約不要、お気軽にお立ち寄りください。

 

【松沢病院】

■都立病院公開講座
●幻聴・妄想への理解と接し方
10月21日(土) 11時から12時30分まで 
問:03-3303-7211
●放射線科ってどんなところ?
 ~検査の被ばく線量などを知って、放射線科と賢く付き合いましょう~
11月11日(土) 11時から12時30分まで 
問:03-3303-7211
※上記の予定は、今後変更になる可能性がありますので、あらかじめご了承ください。

都立病院コメディカル部門のご紹介

病院では、医師、看護師をはじめ、診療を支援する部門のスタッフが連携して、患者さんの診療・治療が進められています。都立病院で働く主なコメディカルの業務内容をご紹介します。

第10回 リハビリテーション部門④

 リハビリテーション部門は、患者さんの機能障害の改善や、日常生活における動作能力を向上させるための訓練などを行い、患者さんがよりよい社会生活を送るためのお手伝いをしています。
 都立病院におけるリハビリテーションの内容について、全5回連載いたします。第4回目は、急性期リハビリテーションについてご紹介します。

 

 ERを有する広尾病院、墨東病院、多摩総合医療センター及び小児総合医療センターは、日々救急患者の診療を担っており、多様な疾患、重症度の高い患者さんが多く、緊急手術、人工呼吸器管理となるケースは少なくありません。近年、早期回復、長期的身体機能予後を改善させるためにも急性期リハビリテーションは重要とされています。

 

① 救命救急センターでのリハビリテーション

 墨東病院では救命救急センター(24床)に理学療法士が2名常駐しています。毎回リハビリを実施する前に投与されている薬剤、血液データ、バイタル等情報収集し、訓練時には人工呼吸器、心電図モニターなど生データを確認しながら急変が生じないよう細心の注意を払いリハビリを行っています。また、点滴、ドレーン、呼吸器など複数のチューブ類が身体に繋がれており、場合によっては引き抜き、脱落を防止する上で医師、看護師、理学療法士が協力してリハビリを行います。急性期から積極的にリハビリを行うことによって、早期離床を促し身体機能の回復をはかるとともに、ICU-AW(重症患者に発症する四肢麻痺症候群)、呼吸器合併症(肺炎等)、廃用症候群などの予防に努めています。そして医学的管理(人工呼吸器管理、輸液管理、薬剤投与、手術等)度を軽減させて、より多くの患者さんが、必要に応じて回復期リハビリテーション施設への転院、または自宅退院できるよう、早期からリハビリテーション業務に取り組んでいます。

 ▲救命救急センターでのリハビリ(墨東)

 

② 脳卒中ケアユニットでのリハビリテーション
 墨東病院、多摩総合医療センターに脳卒中ケアユニット(stroke care unit:以下SCU)があり、入院直後からの急性期リハビリテーションを行っています。SCUとは、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)急性期の患者さんの適切な治療とリハビリを組織的・計画的に行う脳卒中専用の治療病棟です。一般的に、脳卒中患者は廃用症候群など安静による合併症を防ぎ効果的なリハビリを行うために、できるだけ早期からリハビリを開始することが大切である、とされています。多摩総合医療センターでは平成22年にSCUが開設され、当初から理学療法士(PT)もしくは作業療法士(OT)が常駐し、超急性期からのリハビリを実施しております。発症直後からのリハビリには症状の変動や転倒転落、誤嚥等様々なリスクを伴いますが、医師、病棟看護師との密な連携のもと安全に配慮しながら、リハビリを実施しています。脳卒中では麻痺、高次脳機能障害、嚥下障害、言語障害等様々な症状を呈しますが、それらの症状に対してPT、OT、言語聴覚士(ST)が専門的に関わり、早期離床、立位歩行訓練、上肢機能訓練、高次脳機能障害へのアプローチ、嚥下機能訓練やコミュニケーション障害に対するアプローチを実施しています。
 救急医療を担う都立病院の中で、これからも早期からリハビリ介入し、身体機能回復、家庭復帰、社会復帰に繋がるよう支援していきます。

 

▲SCUでのリハビリ(多摩総合医療センター)

 

慢性頭痛の発生及び予防対策について

 都立大塚病院内科(神経内科) 医長 萩原 万里子

 

 “たかが頭痛、されど頭痛”と言われ、繰返し起こる慢性頭痛には、緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛があり、生活の質を低下させます。
 日本人では緊張型頭痛がその半分を占め、特に若い女性に多くみられます。
 緊張型頭痛は肩・首・後頚部の筋肉や神経の緊張によるもので、片頭痛や群発頭痛では頭の血管周囲の三叉神経が刺激を受け、血管が拡がることで頭痛を起こすと考えられます。
 日常生活での予防ポイントは、緊張型頭痛は体操等による心身両面のリラックスが肝心です。片頭痛は睡眠不足、ストレス、過眠、眩しい場所、騒音、人混みが誘因となるため、発作時は患部の冷却や暗所での安静が一番で、シャワー、適量のコーヒーや緑茶で楽になります。また、群発頭痛では頭痛期間は絶対禁酒で、普段からお酒を控えるほか、深呼吸をすることで楽になることもあります。
 慢性頭痛は個別に症状も感じ方も違いますし、2種類以上の頭痛が混在する場合も多いため、まずは自分の頭痛のタイプを知ることが大切です。
 また、市販薬に頼る方も多いため、薬の飲みすぎで慢性化することもあります。一人で悩まず、正しい治療を受けてセルフコントロールできるように、QOL(生活の質)の改善を目指しましょう。