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都立病院だより 第49号

平成28年12月発行

一類感染症患者受入れ訓練を行いました

「アイソレーター」で搬送された患者を受け入れる(駒込病院)
▲「アイソレーター」で搬送された患者を受け入れる(駒込病院)

 平成28年10月20日(木曜日)、第一種感染症指定医療機関となっている駒込病院で、文京区保健所と連携して、一類感染症患者受入れ訓練を実施しました。

 訓練の想定は、「文京区在住の臨床検査技師(男性)がリベリアの医療センターで医療支援を行い帰国し、5日後に発熱した。本人が文京区保健所に電話連絡を行い、保健所はエボラ出血熱疑似症の届出要件を満たしていると判断し、駒込病院へ診療依頼があった。」とするものです。

 当日は、保健所からの電話連絡をスタートに、院内の電話連絡訓練、アイソレーターによる一類感染症専用入口から病棟への患者搬入、一類対応用のPPE(個人防護具)を着た状態で採血やオムツ交換の訓練に取り組みました。

 都立病院では、今回の訓練で見えた課題を整理しつつ、今後発生する一類感染症患者の受入要請に備え、万全の受入体制を整えていきます。

 

一類感染症用病室での採血
▲一類感染症用病室での採血
検査科技師による検査作業
▲検査科技師による検査作業
患者のおむつ交換
▲患者のオムツ交換



都立病院多言語対応の取組

 2020年東京オリンピック・パラリンピック開催を契機として、都立病院では、外国人患者の受入れのための体制整備を進めています。

 

病院経営本部公式ホームページに中国語・韓国語ページを開設


 平成28年12月、病院経営本部公式ホームページに中国語・韓国語ページを開設しました。スマートフォンをはじめとするタブレット端末にも対応し、都立病院の役割や都立8病院の主な医療、紹介予約制、東京ER、患者の権利章典などについて紹介しています。

 

中国語ホームページ
▲中国語版ホームページ
韓国語版ホームページ
▲韓国語版ホームページ



中国語版及び韓国語版リーフレットを発行



多言語版リーフレット
▲多言語版リーフレット

 また、ホームページの開設と合わせて中国語版及び韓国語版ローフレットを発行しました。リーフレットは病院経営本部及び各都立病院において配布するとともに、ホームページからダウンロードすることもできます。
 病院経営本部では、どなたにも安心・安全な医療をご提供するために、今後も多言語対応に取り組み、これからも積極的に情報発信していきます。是非ご活用ください。

 

 

 

 


ホスピス緩和ケア週間の取組

 10月の第1土曜日を「世界ホスピス緩和デー」とし、世界各国のホスピス緩和ケア関連施設や団体が、様々なイベントを行っています。都立病院でも、毎年10月に緩和ケアの普及・啓発の取組を各病院で行っています。その取組についてご紹介します。

「府中けやき並木専門店街」出典展示及び風船配布
▲「府中けやき並木専門店街」出典展示及び風船配布

<多摩総合医療センター>

 多摩総合医療センターではオレンジバルーンプロジェクトとして、様々な緩和ケア普及啓発活動を行っています。2014年までは病院ホスピタルモールで出展展示を行っておりましたが、2015年から開催場所を屋外に移し、京王線府中駅前の「府中けやき並木専門店街」で行っています。
 企画は、出展展示だけでなく、アトラクションや風船・制作物の配布を実施しております。今後もイベント等を通じて、緩和ケアの啓発に取り組んでいきます。


 

都立病院コメディカル部門のご紹介



  病院では、医師、看護師をはじめ、診療を支援する部門のスタッフが連携して、患者さんの診療・治療が進められています。都立病院で働く主なコメディカルの業務内容をご紹介します。

第六回 リハビリテーション部門

身体障害部門の訓練室(松沢病院)
▲身体障害部門の訓練室(松沢病院)

 リハビリテーション部門は、患者さんの機能障害の改善や、日常生活における動作能力を向上させるための訓練などを行い、患者さんがよりよい社会生活を送るためのお手伝いをしています。
 都立病院におけるリハビリテーションの内容について、全5回連載いたします。第2回目は精神疾患を持つ患者さんのリハビリテーションをご紹介します。



② 精神疾患を持つ患者さんのリハビリテーション


 松沢病院リハビリテーション科は、統合失調症や躁うつ病、依存症、認知症など様々な精神疾患を持つ患者さんのリハビリテーションに幅広く対応しており、精神科作業療法部門、デイケア部門及び身体障害部門の3つの部門で構成されています。 
 精神科作業療法部門では、入院早期から退院まで、患者さんの回復段階や様々な疾患の特性に合わせて、継続的にリハビリを行っています。例えば、入院患者さんに創作・絵画・パソコン・レクリエーションなどの多様な活動を提供したり、生活の自立のため、簡単な調理などの指導を行ったり、生活リズムの獲得・体力や作業能力の回復・対人関係の改善などを目指しています。
 デイケア部門では、当院退院後、地域で暮らす患者さんに日中来院していただき、様々な活動を通じて回復を促していきます。退院直後は、すぐに仕事や学業を始めるのは負荷が重すぎることがあります。そのため、デイケアで少しずつ体力をつけ、生活のリズムを整えることが大切です。就労、復学、地域生活の維持など、それぞれの目標に応じて医師、看護師、臨床心理士、作業療法士及び精神保健福祉士等の多職種のスタッフで支援していきます。
 身体障害部門では、内科・整形外科・脳外科等の治療に併せて、身体機能の改善を目的とした訓練をベッドサイドや訓練室で行っています。精神疾患を持つ患者さんに対し適切な身体的リハビリテーションを年間25,000回を超える規模で提供している医療機関は限られているなか、松沢病院は精神疾患の特性を踏まえた専門的な対応を行っています。
 これからも、他の医療スタッフと連携しながら、精神疾患を持つ患者さんに適切なリハビリテーションを提供してまいります。

デイケアの入口(松沢病院)
▲デイケアの入口(松沢病院)
精神科作業療法の作品の一例
▲精神科作業療法の作品の一例


 


かわいい子にはインフルエンザワクチン接種を


 今年もインフルエンザが流行する季節になりました。
 インフルエンザについて、大塚病院の木実谷(キミヤ)医員に伺いました。

 

大塚病院小児科 木実谷医員

 

 朝晩肌寒く感じられるようになりました。皆様、お子様のインフルエンザ対策は万全でしょうか?
 インフルエンザ対策の主役はワクチンです。最近の複数の小児医療機関での調査から、「ワクチン接種を受けずにインフルエンザを発症した10人のうち、もしワクチンを接種していたら5人は発症せずに済んでいた可能性がある。」ことがわかっています。我が国では、死亡率30%という恐ろしいインフルエンザ脳症に毎年約60~300人がなっており、その8割程度が小児です。ワクチンで脳症発症が予防できるかどうか証明はされていませんが、そもそもインフルエンザにならなければインフルエンザ脳症にはなりません。
 子どもたちへのインフルエンザ予防接種には、インフルエンザにかかると重症化するおとなたちを守る働きもあります。我が国では、インフルエンザワクチン学校集団接種が中止された後、高齢者のインフルエンザによる死亡者数が増加しています。
 インフルエンザワクチンは、その有効性を私たちが実感することは難しいものの、小児においては一定の効果があることは明らかです。インフルエンザワクチン未接種のお子様には、ぜひワクチン接種をお考えください。