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都立病院だより 第48号

平成28年9月発行

病院経営本部では防災訓練を実施しました

 平成28年9月2日(金曜日)、病院経営本部では防災訓練を実施しました。本訓練は、大規模災害時に確実に運営を継続できるよう、都立・公社病院等が参加のもと、通信訓練等を行うものです。
 今回は、広尾病院及び病院経営本部での総合防災訓練の様子を紹介します。

1 広尾病院総合防災訓練


 今回の訓練の全体テーマとして、「病院全体で行う災害対応」を掲げ、各診療科の医師も、安否状況報告や多数傷病者受入訓練における当直医役で参加しました。

 平日日中に首都直下型地震が発生したとの想定で、被害状況確認と災害対策本部への報告を全ての部署で行い、その後、救急外来にて、休日夜間に広尾病院の近隣で大規模な事故が発生したとの想定で、多数傷病者受入訓練に移行しました。

 本訓練における成果と課題点を検証し、今後も広尾病院は基幹災害拠点病院として災害対応能力向上を目指していきます。

多数傷病者受入訓練
▲多数傷病者受入訓練
外来(トリアージタグ黄色エリア)における訓練
▲外来(トリアージタグ黄色エリア)における訓練
院内の被害状況を確認する江川広尾病院長(右から3人目)
▲院内の被害状況を確認する江川広尾病院長(右から3人目)


 

2 病院経営本部総合防災訓練

災害対策本部で対応を検討する様子
▲災害対策本部で対応を検討する様子

 本訓練は、大規模災害時においても、都立・公社病院が確実に運営を継続できるよう、昨年度に初めて都立・公社病院、病院経営本部事務局、東京都保健医療公社事務局が参加のもと実施されました。

 2回目となる今回は、福祉保健局救急災害医療課にもご協力いただき、昨年度以上の参加規模となりました。

 訓練は、「発災直後」と「発災18時間後」の2つのフェーズに分けて実施しました。「発災直後」の訓練では、都庁内に災害対策本部を設置し、各病院の被害状況確認などを行いました。また、「発災18時間後」の訓練では、各病院や公社事務局などと非常用発電機の燃料調達や医療救護班の派遣依頼に対する連絡調整などを行いました。



 病院経営本部では、今後とも訓練や研修を通じて、災害対応力の強化に努めてまいります。


都立病院の子どもたちの夏を紹介します。


夏祭りでの「東京音頭」
▲夏祭りでの「東京音頭」

 都立病院では、夏休みを病院で過ごす子どもたちのために、夏祭り等のイベントを開催しています。今回はこの夏、小児総合医療センターで開催されたイベントを紹介します。

夏祭り

縁日での射的コーナー
▲縁日での射的コーナー

 入院患者さんやそのご家族を対象とした夏祭りを院内の体育館で開催しました。当日は、院内学級の先生方による太鼓の演奏に合わせ、参加者みんなで大きな輪になって『東京音頭』を踊ったほか、入院している子どもたちによる『地球人(妖怪ウォッチ)』のダンスや『崖の上のポニョ』のハンドベル演奏等が披露されました。また、レジデントの医師たちも『PERFECT HUMAN』を披露し、子どもたちは声援を送りながらダンスを楽しみました。また、縁日も行われ、射的、ターゲットゲーム、ジャンボジェンガや輪投げ等を行い、笑顔で夏の楽しいひと時を過ごしました。



治験イベント


 外来患者さんやご家族を対象とした森のライブラリー(医学情報提供コーナー)で「お薬を育てるちけんってなあに?~ちっち・けんけんと一緒に学ぼう」と題した治験の啓発イベントを開催しました。当日は、クイズやパネルシアターのほか、治験啓発キャラクターの「ちっち」と「けんけん」と遊べるコーナーがあり、子どもたちは賑やかに過ごしました。また、CRC(治験コーディネーター)になったつもりで治験を体験できるクイズゲームも導入し、聴診器で心音を聴取する体験や患者さんに投薬する疑似体験をしました。子どもたちは白衣等を来て看護師さんやお医者さんになりきり、記念撮影も行っていました。

治験啓発キャラクター ちっち

▲治験啓発キャラクター「ちっち」

治験のクイズに挑戦
▲治験のクイズに挑戦
治験啓発キャラクター けんけん
▲治験啓発キャラクター「けんけん」


 


都立病院コメディカル部門のご紹介


  病院では、医師、看護師をはじめ、診療を支援する部門のスタッフが連携して、患者さんの診療・治療が進められています。都立病院で働く主なコメディカルの業務内容をご紹介します。

第六回 リハビリテーション部門

病棟で多職種とのカンファレンス
▲病棟で多職種とのカンファレンス

 リハビリテーション部門は、患者さんの機能障害の改善や、日常生活における動作能力を向上させるための訓練などを行い、患者さんがよりよい社会生活を送れるようにするためのお手伝いをしています。
 都立病院におけるリハビリテーションの内容について、全5回連載いたします。第1回目は子どものリハビリテーションをご紹介します。



①子どものリハビリテーション


 小児総合医療センターは、地域の診療所では対応困難な病気や障害を持つお子さんの診察・治療を行っています。東京都こども救命センターとして、3次救急医療も提供していることから、多摩地域のみならず近隣の他県からも、交通事故や溺水等による急変事例が多数搬送されてきます。リハビリが必要な場合は、全身状態を確認しながらの介入となり、可能な限り早期から集中治療室スタッフと連携して、お子さんの身体機能の維持・回復を図るなど、個別に工夫を凝らしながらリハビリを実施し、リハビリ科スタッフの適切な介入が必要となります。
 また、子どもの小児がん拠点病院にもなっていることから、がん治療と向き合う子どもたちへのリハビリも実施しています。一例として、治療期間が長期に渡り、子どもの身体機能に相当の負荷がかかる骨髄移植の場合、リハビリは移植室入室前から介入し、入室中も筋力・体力の維持、さらには心の支えの一助になればとの思いを持って、介入を継続します。2歳未満のお子さんでは、これらに加えて発達支援の観点からも関わるリハビリを提供します。
 その他、総合周産期母子医療センターの機能を有する区部の大塚病院及び小児総合医療センターの新生児病棟においては、低出生体重や基礎疾患を持つお子さんが多く、呼吸・哺乳機能や運動機能の発達支援目的で、常時リハビリスタッフが介入しています。退院後も問題が残る場合は、一定期間外来でリハビリを継続して行います。また、お子さんの早期退院を促すため、ほぼ全病棟で、定期的に看護師とのケース会議を実施しています。
 これからも、他の医療スタッフと連携し、お子さんへ適切なリハビリを提供してまいります。

ICUでのリハビリ風景
▲ICUでのリハビリ風景
大塚病院GCU
▲大塚病院GCU
リハビリテーション室で小児患者へリハビリを実施
▲リハビリテーション室で小児患者へリハビリを実施


 


デング熱・ジカ熱に注意しよう


  この夏はリオオリンピック・パラリンピック大会で暑い夏を過ごされた方が多いと思います。その一方、ブラジルなどの中南米地域では、ジカ熱の流行が取り上げられています。
 デング熱やジカ熱等の蚊を媒介とする感染症について、駒込病院の今村感染症科部長にお話をいただきました。

 

駒込病院 今村 感染症科部長 

 

 2014年に東京の代々木公園で起こった「デング熱」の国内発生は、社会的にも大きな問題となりました。そして今年は、オリンピック開催地となった中南米で「ジカウイルス感染症(ジカ熱)」が話題となっています。
 デング熱も、ジカ熱も、蚊に刺されることによって感染します。そして、発熱、発疹、関節痛など、その症状も似ています。どちらかというと、デング熱よりもジカ熱の方が症状が軽いことが多く、感染しても5人のうち1人しか発症しません。しかし、妊婦がジカウイルスに感染すると、小頭症の子どもが生まれる可能性があります。さらに、蚊だけでなく、性行為によっても感染することがあるとわかっています。
 どちらの感染症も、東南アジアや中南米などの流行地で、蚊に刺されないようにすることが最大の予防策。長そで、長ズボンで肌の露出を少なくして、蚊よけ剤を使うことが有効です。また、国内で感染を広げないために、帰国後しばらくは蚊に刺されないように注意すべきです。そして、ジカ熱においては、流行地から帰国後の性行為にも注意が必要となります。
 日常的な対策としては、蚊を増やさないことも重要です。蚊の幼虫は、たまり水が大好き。ペットボトルのキャップ程度の水でも増えてしまいます。空き缶や空きビン、植木鉢の受け皿、古タイヤの中、庭の水たまりなど、身近な場所にある小さな水たまりを減らしておきましょう。