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都立病院だより 第46号

平成28年3月発行

墨東病院で病児・病後児保育を開始しました

 東京都では、子育て環境の充実に取り組む区市町村を支援するため、都立・公社病院の医療資源を活用し、区市町村のニーズを踏まえて病児・病後児保育を行うこととしています。
 このたび、墨東病院において、都立病院初の取組として、平成28年2月1日から病児・病後児保育を開始しました。

墨東病院病児・病後児保育室「水辺の病児・病後児保育室さくら」の様子
▲墨東病院病児・病後児保育室「水辺の病児・病後児保育室さくら」の様子

保育室外観
▲保育室外観
1 病児・病後児保育とは

 病児・病後児保育とは、保育を必要とする病気の児童を、医師との連携のもと、医療機関や保育所等の専用スペースで一時的に保育するものです。



 2 墨東病院病児・病後児保育室「水辺の病児・病後児保育室さくら」の概要

入口には職員手作りの切り絵が
▲入口には職員手作りの切り絵が

 これまで病児対応施設がなかった墨田区から事業を受託し、墨東病院内に整備した病児・病後児保育室において事業を開始しました。
 0歳6か月から小学6年生までの墨田区在住の児童をお預かりします(利用にあたっては、事前に墨田区への利用登録が必要です)。



感染性疾患の回復期のお子さんの保育も可能
▲感染性疾患の回復期のお子さんの保育も可能

 定員は4名(当面の間は2名で運用)、利用日及び利用時間は、土曜日・日曜日・祝日及び年末年始を除く、毎日午前8時30分から午後6時までです。

 対象となる疾患は、発熱や風邪、下痢、みずぼうそうやおたふくかぜなどの感染性疾患の回復期、気管支喘息などの慢性疾患、やけどや骨折などの外傷性疾患の養生期などです。



 3 開所式を行いました

 2月からの運営開始に先立ち、1月25日に、山本亨墨田区長、樋口敏郎墨田区議会議長ご出席のもと、開所式を行いました。開所式で山本区長は「お子さんが安心して静養できる環境をつくり、保護者に代わって優しく適切な保育・看護が可能な病児・病後児保育は必要不可欠」とし、墨東病院の病児・病後児保育は大きな意義があると述べました。

開所式でのテープカット
▲ 開所式でのテープカット(左から真田病院経営本部長、梅北墨東病院長、山本墨田区長、樋口墨田区議会議長)
開所式出席者による記念撮影

▲開所式出席者による記念撮影



 

今年度もテーマ別改善運動発表会を実施しました!


広尾病院代表グループ発表の様子
▲広尾病院代表グループ発表の様子

 都立病院、公益財団法人東京都保健医療公社病院・施設及び福祉保健局の医療施設では、職員自らが自主的に、身近で具体的な業務改善を行うQC活動として、「テーマ別改善運動」に取り組んでいます。

 平成2年度に都立5病院から始まったこの運動は、平成18年度に公社施設、平成21年度からは福祉保健局の医療施設が加わり、今年度で26年目を迎えます参加サークルも年々増え続け、今年度は227サーク改善運動に参加しました。例年、各サークルの取組は患者さんの目線でサービスの充実を図るものか経費削減による経営改善に関するものまで多岐に渡り、医療の最前線で働く職員ならではの着眼点と創工夫で、多くの改善事例を生み出してきました。



 今年度も、各病院等での厳しい審査を勝ち抜いて代表となった18サークルで発表会を実施し、「子どもが嫌がらずに吸入を受けるための用具」の開発に取り組んだ、公社多摩北部医療センターが最優秀賞に輝きました。今後も、様々な改善提案を参加病院や施設間で共有し、常に改善を推進していくという風土を育てていきたいと思います。

 

医療安全推進週間を実施しました


 都立病院では毎年2月に「医療安全推進週間」を設定し(今年度は2月8日(月)から14日(日)まで)、医療事故防止に向けた重点的な取組を実践しています。

 今回は、「説明と同意~患者・家族と医療者の相互理解を深める~」を全都立病院が共通に取り組む課題とし、病院の独自課題と併せて、学習会や講演会等の様々な取組を行いました。今回2病院の取組についてご紹介します。

◆大塚病院
「末梢投与禁止薬品の点滴誤投与」事例の一場面
▲「末梢投与禁止薬品の点滴誤投与」事例の一場面

  大塚病院では2月22日(月)に医療安全推進週間の一環としてヒヤリ・ハット劇場を開催しました。ヒヤリ・ハット劇場は全職種の職員が出演し、院内で発生した事例を参考に寸劇を行います。今回はルール逸脱や確認行為に起因する事例を取り上げました。事例の発生状況の寸劇を演じた後に正しい行動、確認方法による寸劇を演じることで、ルールの順守、確認行為の大切さを再認識できる有意義な研修となりました。大塚病院は今後も全職種で協力し、安全で安心な病院作りに努めていきたいと思います。


◆多摩総合医療センター


事例エピソードを熱演する「劇団おにがわら」
▲ 事例エピソードを熱演する「劇団おにがわら」

  2月12日(金)、多摩総合医療センターでは職員有志の「劇団おにがわら」による医療安全研修が開催されました。今年は「患者誤認」、「内服間違え」、「転倒・転落」の日常業務の中で起こり得る3事例のエピソードを劇団員たちが熱演しました。劇団員たちの真に迫る演技に、思わず「あるある」と観客が頷いてしまう場面も見られました。現実感のある舞台設定により現場の問題点が浮き彫りにされ、研修受講者の課題意識も高まりました。



【都立病院コメディカル部門のご紹介】


 病院では、医師、看護師をはじめ、診療を支援する部門のスタッフが連携して、患者さんの診療・治療が進められています。都立病院で働く主なコメディカルの業務内容をご紹介します。

第五回 栄養部門


入院患者への食事説明

▲入院患者への食事説明

  栄養部門は、管理栄養士が栄養と食事の専門職種として、「食事の提供」「栄養管理」「栄養食事指導」を行っています。

  入院患者さんへの病状に応じた食事の提供はもちろんのこと、アレルギーや宗教上の理由で禁忌となる食品がある患者さんには、個別に対応した食事を提供しています。食事が入院生活の潤いとなるよう旬の食材を用いた季節感のあるメニューを取り入れ、おいしい治療食づくりに努めています。



入院食(一般職食常食)夕食の献立例:郷土料理「じゃっぱ汁(青森)」
▲入院食(一般職食常食)夕食の献立例:郷土料理「じゃっぱ汁(青森)」

 入院中の患者さんで手術や感染など身体にストレスがかかっている方は、必要とする栄養量が増加しています。また、肝臓や腎臓などの病気や、糖尿病などの患者さんには栄養量の調整が必要となるため、患者さんの状態に合わせた適切な栄養管理を行うことが不可欠です。そのために、管理栄養士は入院患者さん一人ひとりの栄養状態を評価して栄養管理計画を作成し、医師、看護師などと連携して栄養管理を行っています。食事が食べられない場合には、患者さんのご希望やご意見を確認し、少しでも食べられるよう個別に食事内容を考慮して、栄養状態を改善させる努力を重ねています。



 また、糖尿病や腎臓病などのため、日常生活の中で食事療法が必要な患者さんには、それぞれの食事内容や生活スタイルに合わせて食事療法が実践できるように、継続的に栄養食事指導を行って支援しています。

 院内の栄養サポートチームの中心となっての活動や、病棟カンファレンス、糖尿病療養指導チームや緩和ケアチーム、褥瘡対策チーム、摂食嚥下チームなどにも積極的に参加し、他の医療スタッフと協力して患者さんの治療を支えてまいります。

看護師とのカンファレンス
▲看護師とのカンファレンス
外来通院患者への栄養食事指導
▲外来通院患者への栄養食事指導
糖尿病講習会での講演
▲糖尿病講習会での講演


 


うつに気をつけよう


  季節の変わり目は体調を崩しやすい時期であり、身体だけではなく心の体調を崩すこともあり注意が必要です。うつ病について、松沢病院の梅津精神科部長にお話をいただきました。

 

松沢病院 梅津精神科部長

 

 うつと聞くと「うつは心の弱い人がなるもの」「気力でうつは治せる」「自分とは関係ない」などと思っていませんか。そんなことは決してありません。簡単に言うと、うつ、つまりうつ病は“心の風邪”です。風邪は誰でもかかります。風邪にかからないように注意しても、風邪をひくときはひきます。風邪をひいて40度の熱が出て、気力で治すと言って仕事を続ける人はいません。仕事を休んでクリニックを受診し、薬を飲んで休養をとります。治ったら、また仕事をします。当たり前なことですね。うつもまったく同じです。誰でもかかります。無理をしてこじらせてはいけません。クリニックを受診し、薬を飲んで休養をとりましょう。

 これから春になります。いろいろなことが変わります。子供が独立し家を出たり、仕事の部署が変わったり、部屋の配置換えをしたりと。つらいことだけが、うつの引き金になるわけではなく、楽しいこと、ほっとしたことも、うつの引き金になります。「何かつらい」「さびしい」「気分が重い」「朝刊を読むのがおっくう」「会社に行きたくない」「眠れない」「食欲がない」「死にたくなった」などの症状があったら“心の風邪”の前兆です。ちゃんと治療しましょう。