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都立病院だより 第4号

平成17年10月発行

東京発 医療改革

AED:自動体外式除細動器(墨東病院2階)
AED:自動体外式除細動器(墨東病院2階)

突然死は、心臓疾患が大部分を占めています。その多くは、心臓がけいれんして血液を脳やからだに送り出せなくなることが原因です。助かる可能性は、1分経過するごとに約10%ずつ低下し、10分後にはほとんどの人が死に至ります。そこで、できるだけ早く電気ショックを与えて、心臓の動きを元に戻す必要があります。
AEDは、電気ショックにより心臓を本来のリズムに回復させる装置で、平成16年7月から一般の人も使用できるようになりました。東京都では、都庁舎をはじめ都立の施設や区市町村の庁舎等にAEDの設置を進めています。


特集:災害のとき、都立病院は

東京都では、9月1日の「防災の日」にあわせて、毎年、区市町村と合同で総合防災訓練を実施しています。都立病院も、総合防災訓練に参加し、医療救護活動訓練や重症患者の受入れ訓練などを実施しています。そこで、今回は、災害時の都立病院の役割やこれからの取組みについてご紹介します。

災害時の医療は、都立病院の果たすべき責務です

災害時の医療イメージ
 

災害時の医療は、都立病院が果たすべき重要な責務のひとつです。多くの都立病院が、東京都の災害拠点病院に指定されています。災害拠点病院とは、災害時に必要な医療を確保するために知事が指定している医療機関です。東京都では、平成17年4月現在、都内の63医療機関を指定していますが、都立病院では、8つの病院が、この災害拠点病院の指定を受けています。
災害拠点病院は、医療救護所などへ医療救護班を派遣するとともに、重症者や専門的な治療を必要とする患者さんを受け入れ、治療を行います。

【災害拠点病院に指定されている都立病院】

広尾病院(500床)、大塚病院(508床)、駒込病院(906床)、荏原病院(506床)、
墨東病院(772床)、府中病院(820床)、清瀬小児病院(303床)、松沢病院(1368床)

トリアージ

災害時には、一度に多数の傷病者が発生します。その際、限られた医療スタッフや医薬品等を最大限に活用し、ひとりでも多くの命を救うために、医師等は、傷病の程度に応じて、治療や搬送の優先順位を決定します。この方法をトリアージといいます。
災害時という特殊な状況のもと、ひとりでも多くの負傷者を救うということにトリアージの意義があります。

トリアージ
 

現場に急行、災害医療派遣チーム

東京DMAT
 

東京都は、平成16年8月、ひとりでも多くの都民を救うため、専門的な訓練を受けた医師や看護師が、医療資器材を携え災害現場に急行し、その場で救命措置などを行う災害医療派遣チーム(東京DMAT)を編成しました。平成17年9月現在、13の医療機関、247名の東京DMAT隊が登録されています。都立病院では、救命救急センターのある広尾病院、墨東病院、府中病院の3病院の医師や看護師ら91名が隊員の認定を受けています。

*DMATとは、Disaster Medical Assistance Teamの略です。

災害に対応できる都立病院間のネットワークをつくります

近年、地震や台風などの自然災害や火災、大規模な交通事故だけでなく、地下鉄サリン事件や米国における同時多発テロ、炭そ菌による生物テロなど、人為的な災害も発生しています。
都立病院では、こうした様々な災害の発生に的確に対応できるよう、広尾病院を「救急・災害医療センター」として位置づけ、ハード・ソフトの両面で整備を進めています。今後は、広尾病院が蓄積したノウハウを活用して、各病院の災害医療体制の充実を図ります。

都立病院間のネットワーク
 

知っていますか?医療機器

その4 シンチレーションカメラ(ガンマカメラ)

シンチレーションカメラ
府中病院の装置

シンチレーションカメラは、RI検査に使う測定装置です。RI検査は放射線を出す物質:ラジオアイソトープ(放射性同位元素)を用いて腫瘍の診断や脳血管障害の診断などを行う検査です。ラジオアイソトープは、飲むか注射することにより目的の臓器に集まり、そこから放出された放射線(ガンマ線)をシンチレーションカメラで測定して組織・臓器や病巣の形態や機能を観察します。
検査に使うラジオアイソトープの量は微量で短時間に自然消失し体外に排泄されてしまうため心配はありません。

有効な疾患(例)

脳血流疾患、心筋梗塞、腎機能障害、全身骨疾患

導入している都立病院

広尾、大塚、駒込、豊島、荏原、墨東、府中、神経、清瀬小児、松沢の各病院