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都立病院だより 第35号

平成25年6月発行

広尾病院が、「東京都大腸がん診療連携協力病院」に認定されました

広尾病院は平成25年4月1日、専門的ながん医 療を提供している医療機関として、「東京都大腸がん診療連携協力病院」に認定されました。今後も、 地域のがん診療連携体制の充実を図り、都全体の がん医療水準の向上に貢献してまいります。 都立病院は、高度な医療水準とそれを支える総 合診療基盤により、難治性がん、再発がん、合併症 を伴うがん医療に取り組んでいます。国の指定、東 京都の認定は右表のとおりです。

広尾病院東京都がん診療連携協力病院(大腸)〔H25〕
大塚病院東京都がん診療連携協力病院 (胃、大腸、乳、前立腺)〔H24〕
駒込病院【国】都道府県がん診療連携拠点病院〔H20〕
墨東病院東京都認定がん診療病院〔H23〕
多摩総合 医療センター【国】地域がん診療連携拠点病院〔H23〕
小児総合 医療センター【国】小児がん拠点病院〔H25〕

【国】・・・厚生労働省の指定
〔 〕内は指定・認定を受けた年

「都立病院改革推進プラン」における重点的な施策について

平成25年3月、「都立病院改革推進プラン」(計画期間:平成25年度~29年度)を策定しました。これまで強化してきた医療機能を最大限生かし、高度な総合診療基盤を活用して、都立病院改革を次のステージに推し進めていきます。

病院経営本部では、次の4つの施策に重点を置き、「都立病院改革推進プラン」で掲げた事業に着実に取り組んでいきます。

1 次世代の医療環境に対応した「東京ER」の機能強化

<東京ER・広尾>
<東京ER・広尾>

高齢化の急速な進行に伴う患者の重症化や合併症を有する患者の増加など、次世代の医療環境の中でも確実に救急医療を提供していくため、「東京ER」の機能強化を図ります。

(取組)
  • 重症な救急搬送患者の確実な受入れに向けたトリアージ機能及び転・退院調整機能の強化
  • 重症救急患者診療体制の強化

2 周産期・小児医療の充実強化

ハイリスクな妊産婦・新生児の搬送受入体制を充実するとともに、小児重症患者への対応力を強化します。

(取組)
  • ハイリスクな妊産婦・新生児の搬送受入体制の充実
  • NICU等入院児の在宅移行支援体制の強化
  • 「産婦人科地域医療連携システム(大塚モデル)」による地域医療機関との連携強化
  • 小児重症患者への対応力強化と高度な小児医療の提供

3 災害対応力の強化

東日本大震災という未曾有の大災害の教訓を踏まえ、これまでの災害対策のあり方を見直し、危機管理体制の充実強化を図っていきます。

(取組)
  • BCP(地震編)の策定とBCM(事業継続マネジメント)の推進
  • ガスコージェネレーションシステムの導入によるライフラインの強化
  • 電子カルテ及び医用画像の遠隔地バックアップシステムの導入に向けた検討
  • ヘリサインの整備

4 患者支援体制の充実と在宅医療支援体制の強化

患者支援のイメージ
患者支援のイメージ

患者の療養生活を総合的に支援するため、円滑な転・退院、在宅移行に向けた相談支援機能を強化するとともに、地域の関係機関等とのネットワークづくりを進めていきます。区市町村や医師会等と協力し、在宅医療を実施する医療機関等を支援する取組を検討します。

(取組)
  • 円滑な転・退院や在宅移行の支援に向けた「患者支援センター(仮称)」の設置
  • ソーシャルワーカーが保有する情報の一元的なシステム管理
  • 複数の専門職種協働体制による退院時支援の実施
  • 在宅医療を実施する医療機関等を支援する取組の検討

「都立病院改革推進プラン」の全文を病院経営本部のホームページに掲載しています。
(URL http://www.byouin.metro.tokyo.jp/jigyou/kaikaku/kaikaku-suishin-plan.html)

熱中症にご注意ください!

熱中症かな?と思ったら

熱中症を疑う場合は、身体を冷やし、お近くの医療機関で受診するようにしてください。特に、体温が38度以上・体が熱いのに汗が出ない・意識がもうろうとする等の症状がある場合には、直ちに医療機関で受診する必要があります。

熱中症とは?

ヒトは、常に体の中で熱を発生するようにできています。この熱は常に体の中から外へと逃げるようになっていますが、気温が高い環境下では熱が外に逃げず、体にこもって熱中症が起こります。体は、発汗により体温調節をしています。そのため、湿度の高い日は汗が蒸発しにくいので、体温調節機能がうまく働かなくなる可能性が高まります。つまり、気温の高い日や日差しの強い日だけでなく、湿度の高い日も注意が必要です。また、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、疲労が溜まったり、栄養不足があったりしても、発汗の仕組みが上手に働きません。熱中症は、軽い立ちくらみ・大量の発汗・足がつる・筋肉痛といった症状に始まり、頭痛・吐き気・体のだるさ・意識障害が生じます。時に重症化することもあり、後遺症が残ったり、命にかかわることになります。また、高齢者の熱中症が増加しています。高齢になると熱さを感じにくく、汗をかきにくくなるため、体に熱がこもりやすくなります。エアコンの使用を控えたため、屋内で重症な熱中症になることも特徴的です。こまめな水分補給はもちろんですが、気温・湿度といった環境の管理にも、周りの人が気付くことが重要です。

節電のために無理をしない

気温の高い日や湿度の高い日は無理に我慢せず、扇風機やエアコンを上手に使用しましょう。せっかくの節約も、体を壊しては元も子もありません。

熱中症を防ぐために気をつけること
高温・多湿の状態を避ける
  • 窓を開けたり扇風機を回したりして、室内の空気を循環させる
  • 通気性のよい生地のものを選ぶなど、服装を工夫する
直射日光を避ける
  • 外出の際は帽子をかぶったり、日傘を差すなどし、なるべく日陰を歩く
  • 屋内でも、窓に遮光の工夫をする(熱中症は室内でも多発しています)
水分補給をこまめにする

「のどが渇いた。」と感じた時には、既に多くの水分が体から失われています。運動や外出前の水分補給も効果的です。十分に水分が採れている目安は、「尿の色がレモン色」であることです。濃い色のときは、更にこまめに飲みましょう。また、水分補給のためにアルコールを摂取することは逆効果です。アルコールは尿を多く出す作用があり、かえって脱水になってしまいます。


(監修 都立広尾病院救命救急センター中島 康)


スポーツ祭東京2013へ医療スタッフを派遣します

平成25年9月28日から10月14日にかけて開催される水泳・アーチェリー等、12の競技会において、全都立8病院から医師14名、看護師15名を派遣し、選手等に傷病者が出た場合の応急処置などを行います。

スポーツ祭東京2013
 

都立病院栄養科

初夏の味覚 ~ 鮎 ~

今が旬の鮎は、内臓の処理がいらず調理が簡単です。料亭などでは泳いでいる姿のように頭から串を打ち(おどり串)、焦げないように背びれや尾びれに飾り塩をしますが、ご家庭ではこれを省略して振り塩のみで味をつければ、食塩制限中の方も安心しておいしく召し上がれます。都立病院においても、旬の味覚を感じられる素材として、病院食のメニューに取り入れています。魚は良質のたんぱく質源として、古来から日本人が食べてきた食材です。魚に含まれるDHAやEPAといった不飽和脂肪酸は、血液中の中性脂肪値の低下や血栓ができるのを防止する作用があり、生活習慣病の予防効果があります。近年は「骨があって食べにくい」「子供が好まない」などの理由から、特に若い年齢層で魚の消費量が減少しています。魚を食べる日本の食文化を、次世代にも引き継いでいきたいものです。

鮎の塩焼き(一人分)
鮎の塩焼き

鮎:一尾(100g) 塩:少々(0.6g)
エネルギー80kcal たんぱく質9.1g、食塩相当量 1.1 g

たで酢

たでの葉:少々 酢:10g(小さじ2) 薄口しょうゆ:3g(小さじ1/2)


鮎は、全体に少量の塩をまぶして焼く。

<たで酢の作り方>

たでの葉をしごいて刻んでから細かくなるまですり鉢ですり、酢・薄口しょうゆを加える(パックや瓶詰めのたで酢を利用すれば手軽です。スダチなどを添えてもおいしいです)。